唯一無二の発想でニーズを感じ取る!中古リース市場で新風を巻き起こせ
株式会社タカネットサービス
代表取締役
西口 高生
日本の物流市場は拡大の一途をたどる一方で、運輸業界は慢性的な人手不足に陥っている。そんな中、運輸業界の地位向上・発展に力を注いでいるのが株式会社タカネットサービス 代表取締役 西口高生だ。中古車の買取・販売からリース・レンタルまで幅広く手がけているが、そのサービスは誰もやったことがないような斬新なものだ。社員二人からスタートした企業が、今では業界で革命を起こすまで成長したその秘訣とは。
蟹瀬 当時、中古のトラックっていうのは、どこで需要が多かったんですか?
西口 一番多いのはフィリピン。(あとは)マレーシア、ミャンマーとか、アジア各国に日本のトラックが好まれているとされておりました。当時、だいたい平均車齢が、13年から14年ぐらいのトラックが(アジア各国では)使われておりまして、ですから国内ではもうある一定の使い古したクルマだったんです。それをもう1回国内で再転用するっていうのは、非常に難しく、車検制度もありますので、コストもかかるので、輸出をされると。
蟹瀬 それはしかしビジネスとしてやるときは、中古トラックを仕入れて、それなりに高い値段で売らないとビジネスならないですよね。
西口 例えば40万で買い取ったものが、1週間後にはもう右から左で80万で売れたんですね。それぐらい海外では日本のトラックっていうのは品質が高く、強いニーズがありました。
蟹瀬 それだとこの輸出モデルをずっとやっていけばかなり良いビジネスになると、そこに特化してもよかったんじゃないですか?
西口 最初はすごく儲かるビジネスモデルだなとは感じていたんですけども、やはり徐々にコンペティターが現れてきまして。一匹狼でやられているブローカーさんと僕たち(ご相談いただいた企業様)みたいに上場会社が同じ土俵の上で、単純な価格を出して売るだけのビジネスモデルでは、コストで勝てなくなっていったんですね。
当然状況も変わってきました。単純に国内の車を海外に出すだけであれば、国内の中古トラック事業者っていうのが成り立たなくなってくる。ちょっと中古車買いたいなってなっても、その品質の良い中古車が存在していないマーケットになりつつあったんですね。
僕としても買い取った車をレンタカーで国内で再転用しながら、時期を見て海外に輸出をするというようなことも、考えてもいいんじゃないかなということで、事業展開を社内で訴えてはいったんですけども、なかなか浸透しなかった。
蟹瀬 やっぱり目の前の利益ってのは、魅力的ですからね。
西口 そうです。はい。
福井 わかりやすいですからね。
2009年、西口は自ら立案したビジネスモデルを軸にタカネットサービスを設立。たった二人からのスタートだったという。こちらは、創業当時からのパートナーであり、現在は営業本部長である社員。設立当時の状況について話を聞いた。
(インタビュー:取締役エリア営業本部長 平野 洋志さん)
平野 当時は営業が社長と私二人だけだったんですけども、片や社長は北海道、僕は九州って形で、なかなか二人が一緒のところで仕事をすることがなかったので、飛びながら仕事をやりとりしてたっていうのが、大変でした。
作業とかも正直追いつかない状態だったので、僕と社長二人でツナギを着て、お客様の看板とかの作業もしてましたので、それと比べると今はやっぱりグループ会社で(そういった作業を)回せてますので、その辺りかなり営業に集中できる環境が整ったんじゃないかなと思ってます。今後やはり、他社さんがない商品を僕らは独自で持っておりますので、他社との差別化をして伸びていければと思っております。
蟹瀬 我々は中古車というと、普通の乗用車をイメージしちゃうんですけど、トラックっていうものの中古車の販売ってなかなか難しい複雑な側面があるとよくわかったんですけども、改めてこの、タカネットサービスの今のビジネスモデル、これどういう形になってるっていうふうに考えればいいんですか?
西口 私どものビジネスモデルの根幹は、車両の循環ビジネスの一翼を担うということをテーマにしておりまして、中古車と言いつつも、今私ども年間、多いときでは1800台ぐらい新車のトラックを買っております。
福井 新車なんですね!
西口 はい。その車を1年お客様に乗ってもらいます。でもお客様が2年目乗りたいとおっしゃるときは、もう一度新車を持って行きます。ですから、常に新車に乗っていただく。で、1年後の乗った車はどうするんですかっていつも言われるんです。それは私どもセカンドマーケットへお車を中古車として、販売する商品のラインナップに加えていきますと、いうようなサービスになります。これが今の私どもの基幹サービスになっております。
蟹瀬 まさにうまい循環が出来上がってきているということですね。
西口 はい。ですから年間1000台くらいの新車の購買が可能になってます。
こちらは「リースdeスグのり」を利用している物流コンサルティング会社。タカネットサービスについて話を聞いた。
(インタビュー:株式会社Opex 輸送戦略事業部長 営業本部 シニアマネージャー 清水 貴之さん)
清水 僕らって、物流の設計とか改革とかをやってる会社なんですけども、業務の立ち上げのときっていうのは、業務量が安定しないっていうことがあって、普段は営業だったりとか、仕分けのメンバーだったり、荷受けだったりということをやっている人たちが、ちょっと起ち上げの期間だけトラックで走るというようなことをやるんで、車両を買っちゃうと、もうずっと使わない間も固定費としてかかってしまうんで、そういうことがあってちょっと稼働があるときだけ、車を手配できないかなあっていうふうに考えていたんです。
トラックのドライバーさんって、マイカー以上に乗る機会、時間が長いものですから、新車を与えられる喜びみたいなのがあるんですよ。車が綺麗だっていう、常に新車に近い状態の車に乗れるっていうことが、業務のやりがいにも繋がるというか、ずっとこれから利用させてもらうことになると思うんで、引き続き良いご縁で続けられていけたらいいなと考えております。
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