ドローン活用してぜひインフラ総点検を


時代刺激人 Vol. 310

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。

ドローンの空撮でスマート林業化も

実験は、安全確保のため吉井川という横幅のある大きな川の上空を、物資を積んだ大きめのドローンが町の中心部から8キロ近く離れた中山間地域へ空輸する形で行われた。担当者がリモートコントロールで飛行チェックするやり方だが、問題なく無事に、現地の指定の着地場所に運ばれた。住民の方々には会えなかったが、週3回、買い物注文を受けた物資を運ぶ計画で、これら実験を踏まえて定着すれば、過疎地域での社会インフラとなる。

興味深かったのは、建設機械大手コマツがかかわる、ドローンを使って森林資源量調査や間伐、下刈りの見える化、データベース化を行いスマート林業の実現をめざす森林空撮の実験プロジェクトだった。ドローンで空中から奥深い森林の写真をさまざまな角度から撮影し3次元の測量、端的には木の直径、長さ、本数、樹種などをデータベース化するものだが、人間が気の遠くなる時間をかけて行う作業を短時間に行い、画像分析なども行うというのだ。冒頭の千葉県山武杉などの調査もこれを行なっていればなあ、と実感した。

サウジ石油施設爆撃の軍事ドローンと一線画す

話題を変えよう。今年9月、サウジアラビアの石油生産プラントが周辺国イエメンからのドローンを使った軍事的な爆撃奇襲攻撃で大被害を受けた、という話は世界中を驚かせた。武装組織フーシが犯行声明を出したが、防空網を潜り抜けたドローンが軍事的な攻撃を行った点が衝撃で、ドローンの軍事的用途という、別な顔を見てしまった形だ。

平和国家の日本としては、米国や中国などで軍事目的に開発されることとは厳しく一線を画し、ドローンの平和的な用途開発に努めること、それを活用した社会システムづくりに徹することが何よりも重要だ。

ドローンで収集の画像・数値データは公共財

時代刺激人を公言している私の問題意識は、ドローンで収集したさまざまな画像データ、数値データ、その分析・解析結果に関しては、可能な限りオープンにして多くの人たちが活用できるように公共財として位置づけることが必要と考える。
たとえばドローンを活用しての老朽インフラのチェック、整備、その補修、それにとどまらずインフラの再構築づくりなどのミッションを抱える国、地方自治体には膨大なデータが集まる。また、関係自治体からのさまざまな業務の受委託にかかわる企業、とくにコンサルティング企業、エンジニアリング企業、建設関係企業にも同様のデータ、それにリンクする知見などが蓄積される。
それらデータを研究対象にする大学やシンクタンク、個人の研究者、NPOにはデータ活用ニーズがある。これらの人たち向けに情報やデータをオープンにすると同時に、その分析・解析結果や研究成果を新たなイノベーションにつなげることだ。

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