コロナ感染長期化の「新常態」にどう対応すべきか


時代刺激人 Vol. 314

牧野 義司まきの よしじ

経済ジャーナリスト
1943年大阪府生まれ。
今はメディアオフィス「時代刺戟人」代表。毎日新聞20年、ロイター通信15年の経済記者経験をベースに「生涯現役の経済ジャーナリスト」を公言して現場取材に走り回る。先進モデル事例となる人物などをメディア媒体で取り上げ、閉そく状況の日本を変えることがジャーナリストの役割という立場。1968年早稲田大学大学院卒。

松尾教授ら民間委員の問題意識・提言は新鮮

この「選択する未来2.0」委員会は民間委員12人で構成され、その中にはすでに紹介したAI研究の松尾教授も参画している。危機意識が随所に見られ、ここまで踏み込んだ提言は極めて新鮮で、かつ素晴らしい。政府がどう受け止め、実行に移すかが問題だ。

提言は、「選択すべき未来の実現に向けた主な方策」の中で、当然のことながら、米国や中国に比べて大きく後れをとったデジタル化に関して、官民ともにデジタル化をツールにして社会を変革すべきこと、政府はその阻害要因となる規制を早期かつ大胆に見直すこと、テレワークを活用し柔軟で多様な働き方をさらに広げて行くことなどを強く求めている。

「若者に安心と自信を」提言にさまざまなヒント

デジタル変革は当然の急務だが、私が提言部分で関心を持ったのは、次世代の若者たちに関する部分だ。提言では「若者に安心と自信を」という形で踏み込んで言及している。
具体的には「これからの経済社会を担う若者に、より光を当て、自信と安心を持って活躍できる社会をめざしていく必要がある。意欲と能力のある若者が多様な働き方の選択肢の下で活躍できる環境を整備し、若者の所得を引き上げていくべきだ。とくに非正規雇用労働者の年収300万円の壁を打破し、引き上げるべきだ」と。そのとおりだ。

さらに「若者の挑戦と起業を当たり前とする社会にしていくため、大学などがアントレプレナー教育の一環として、『1学生1起業』の機会を、また企業が社内外のコンテストにより『若者の副業・起業』を支援するなど、社会的な運動として展開して行くことを提案したい」と述べている。極めて重要な改革ポイントだ。
そればかりでない。提言は「企業において、ICT(情報通信技術)やAIの社会実装の専門性を有する若者が柔軟な働き方ができるよう、ジョブ型正社員などの多様な働き方の選択肢を提供していくべきだ」と述べている。そして「年功序列型の人材活用の在り方を見直し、能力のある若者の力を最大限に活かすことが必要だ」とも。全く同感だ。若者やミドルクラスの中間層の「厚み」を増すことは「新常態」対応への大きな布石だ。いかがだろうか。

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