「常に考える」ベテランと若手の力の結集!ニッチの雄がつくる接点の数々とは
ラサ商事株式会社
代表取締役社長
井村周一
ラサ商事株式会社。特殊な分野に強い専門性と、技能・技術に裏打ちされた提案力。万全のメンテナンスサービス体制によるサポート力。長い歴史の中で培われたラサ商事のDNA。そのDNAを未来に紡いでいく、代表取締役社長、井村周一の提案力の秘密を探る。
井村ちょうどここにお持ちしたのですけれども、これはその代表のひとつなのですけれど、ジルコンサンドという……あまり聞き慣れないような資源だと思うのですけれど、オーストラリアから輸入しておりまして、性質として、硬い。それから、融点が高い……ということは溶けにくいということですけれど、それから重いとか、そういう特徴のある資源なのですけれども、日本の市場の中では、いろいろな用途に使われておりまして……。
蟹瀬例えば?
井村例えば、セラミックの釉薬といいまして、衛生陶器……洗面台とかの白い色がありますよね? あれは、これが材料になっております。
福井へえ。
蟹瀬そうなんだ。へえ。
井村それとか、硬いという性質で、研磨剤ですね。半導体チップの鏡面加工の研磨剤に使われたり、融点が高い、溶けにくい、火に強いということで、製鉄所の高炉の耐火煉瓦の材料に使われたりとか、鋳物の鋳物砂に使われたりとか、最近ではタブレットパソコンだとかスマホのタッチパネルの原料にも使われておりまして、いろいろと用途が広い産業に使われている原料になっております。
蟹瀬ということは、毎日我々は、知らない間に触っているわけですね? 間接的かもしれない、直接的触れているかもしれないけれど。
井村そうですね。特にトイレは毎日行かれていると思いますから(笑)
蟹瀬はい(笑)
福井でも、それほど幅広く使われているものだと、やっぱり大手商社との競合というのは大丈夫なのですか?
井村それは、使う量としては知れてまして、日本では最近、年間3万トンとか、それくらいの量ですので、大手さんが競って入ってこられるような分野ではありませんので、当社が高いシェアを保てるということになっています。
蟹瀬全体のシェアで言うとどれくらいなのですか?
井村そうですね。当社がだいたい日本の半分くらいですので、一応、トップシェアの商品だと思っております。
福井そのほかにもニッチ市場でトップシェアを誇るアイテムというのはあるのですか?
井村製鉄所の高炉の付帯設備であります水砕スラグ製造設備、製鉄所の高炉で鉄を作るのですが、1日1万トンくらいの鉄が高炉から流れてくるのですけれども、その鉄の約3分の1の量……1日3千トンくらいの副産物でありますスラグというものが出てきます。このスラグというのが、なかなか処理に困るのですけれど、これを連続的に処理しまして、そしてセメント材料とかそういった形で再利用できるようにする設備が、水砕スラグ製造設備。リユースのことを言いましたけれども、小社ではエンジニアリングの部門もありまして、そこでそういったプラントの設計施工をやっているのですけれども、そういったことを設計して、建設して、運転サポートというような、一貫してできるのは、世界でも数社くらいしかないような仕事にはなっています。
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