日本の舞台産業の縁の下の力持ち。創業100年を超える舞台機構の老舗の成長戦略
森平舞台機構株式会社
取締役営業統括
森 大
森平舞台機構株式会社は劇場やホール、テレビスタジオの舞台づくりのほか、大道具や昇降装置などを開発、施工している企業だ。1906年から続いてきた舞台づくりに関するノウハウ、安全性と使いやすさを兼ね備えた製品づくりで業界内では絶大な信頼を得ている。変化する時代のニーズに応え続けるためには何が必要か?取締役営業統括 森大が胸に抱く舞台機構への想いを聞いた。
ドーキンズ同じ設備でも劇場が違えば変わってくると思うんですけれど、そのあたりはどのように対応されているんですか?
森確かにおっしゃるとおり、いろんなところで求められるスペックは変わってきます。ただ動けばいいわけではなくて、求められるものに合わせていかないといけないので、安全はどういうふうに捉えればいいのか、運用者さんはどういうふうに考えられているのかというのが重要になってくると思っています。
蟹瀬その辺はコミュニケーションがちゃんととれないと難しいことになりますよね?
森はい。私どもがこういった使い方をすれば安全だというものをご提供させていただきますけれども、実際使い始めてから、悪いところだったりこうした方がもっと工夫できて良いのではないかというところがあって改修工事というタイミングがやってまいります。
そのときにその時代のやり方にあった、その人たちの一番安全であるやり方に沿ったものを提供していくというのが我々のサービスになっております。
ドーキンズ私は今、森平舞台機構が新たに設計施工した日本青年館ホールに来ています。どんなお仕事をされたのが、早速お邪魔してみたいと思います。
2020年東京オリンピックの新施設建設のため解体された日本青年館、敷地を明治神宮野球場前に移転し、2017年夏にグランドオープンを果たした。
ドーキンズ普段なかなか舞台装置が置かれていない状態の舞台に入るっていうのはないので今日はいろいろ見せてください。
西村はい。新しくなりました日本青年館ホールの舞台機構設備をご紹介いたします。吊物機構の操作盤になります。こちらで設備されています吊物機構の操作を全て行う場所になります。
ドーキンズ舞台のすぐ横にあるんですね?
西村はい、様々な演出、その辺を見ながら直にこちらで運転していくという形になっております。いくつかの装置を動かしてみたいと思います。
ドーキンズはい。
西村吊物バトン。ダウン。(※ボタンを押す)
ドーキンズ降りてきました!降りてくる音がかなり静かですよね?
西村演目のとき、非常に静かなシーンというのもございますので、そういったところにも配慮した機構となっております。また、こちらのバトンですが、様々な演目に対応するために昇降速度変更ができるようになっております。
続いて向かったのは舞台の天井部分。
西村操作盤で動かしましたバトンの巻き取りを行っている装置になります。
ドーキンズ下に溝がありますね?
西村ワイヤーロープが重ね巻にならないように掘られた溝になります。
ドーキンズこの装置の一番工夫されている部分っていうのはどんなところですか?
西村昇降の速度、高さを設定したりできるところが大切なところです。
ドーキンズ今バトンがうしろにズズズっと上がってきましたね!
西村ちょうど動かしている装置が今上がりまして、上限で止まるところです。
ドーキンズこのバトンがここに繋がっていて、この装置で動いているってことなんですね?
西村はい。
こちらは舞台下手にある操作盤や吊物機構のシステム制御版。各装置の運転状況や故障情報を確認することができる。
ドーキンズ現場で一番大切にしていることはどんなことがありますか?
西村現場はやはり安全第一というところが一番ですけれども、やはり全体を通してお納めした設備が安心して長くお使いいただくと、ということが一番重要なことだと考えております。
出演者情報
企業情報
関連コンテンツ
カテゴリー別特集
リンク