経験無用!?「過去の経験が全く生きない」時代の先見性


慶応義塾大学
政策・メディア研究科 特別招聘教授
夏野 剛

特選インタビュー

「個人の能力が最大化できる時代になった」。i-mode、おサイフケータイなどの誰もが知るサービスを立ち上げ、ニコニコ動画を仕掛けるなどさまざまな展開を図り、大学でも教壇に立つIT業界のカリスマはいかに旧来モデルを打ち破ったのか、そして今後をどう見据えているのか?

経営 三種の神器

夏野経営の三種の神器と言われているのが、お金と人、技術なんです。技術があるわけです。iPhoneも日本の技術が無ければ作れないわけです。787も日本の技術が無ければ飛ばないわけです。つまり、日本の技術がコアとなっています。これを10年後にはきっちり生かすべきなんです。

蟹瀬どうやって生かすのかがみな分からないわけでしょ?

夏野生かすのはリーダーの自覚だけです。例えば国のリーダーは首相、どんな単位にもどんなグループにもリーダーがいます。例えばこの番組ご覧になっている方の中でも小さい会社のヘッドをやっている、あるいは部長さんだったら部のリーダーです。その方々が甘えを捨てるんです。
よくあるのが、「本当はこうじゃないといけないのわかってるけど、いままでこれでやってきているから」「本当はこうしないとだめなんだけど、わが社の社風はこうだからな」って代表取締役が言うなって話です。もし自分がその仕事全うできないと思ったら、早くリタイアすればいいんです。辞めれば社会がそこを修復します。ところが居座るでしょ。これはやめた方がいいんです。

蟹瀬そうなんだけど、リーダー層を変えるのは難しいですね。

リーダーの自覚

夏野ですからまずは、民間企業の場合は簡単です。上場企業の場合は株主がしっかりするべきです。社外取締役には以上にぶつぶつ言うくせにパフォーマンスを出していない、常勤取締役には何も言わない。これは個人株主さん直した方がいいですね。
機関投資家も、持ち合いっていう甘えたことはやらないで、業績重視でやるべきだし、ということをやれば、東証のルールもきちっとしていくべきです。社外取締役を義務付けるのに、経団連が反対するっていう理屈が全くわからない。株主がチェックするっていう体制が出来れば、民間企業の方が早いです。一番大変なのは政治家だと思います、政治も変わってきました。大阪市長の橋下さんはコミュニケーションスタイルは好き嫌いはありますが、ほかの政治家に影響を与えています。発信しないとだめだ。むしろ発信していない政治家に票を入れないでください。自分の言葉で語れない政治家いらないはずだから。

蟹瀬何をやるかわからない人に一票入れるのはだめですね。

夏野ですから、ちゃんと主張をする。今技術があるので、自分の見解をきちんと発表することが技術的に何の問題ありませんので、問うていく姿勢を有権者は持つ。これでガラッと変わります。

蟹瀬有権者も単なる傍観者ではだめだと思うんですね。実際に自分がどういうことを求めて、この国をどうしようと思っているか。

夏野日本という国は世界のベンチマーク国になるべきだと思うんです。

蟹瀬基準になるという意味ですね。

10年後のニッポン

夏野GDPで世界第2位は中国。人口違うから当たり前じゃないですか。そういうことじゃなくて、世界にどれだけの貢献がこの国としてできるかは、世界がこれから直面する問題を先に解決していくことだと思うんですね。こんなに少子高齢化になっている先進国は我々だけですけど、中国は間違いなく後を追っていきます。世界的に、中東の人口が増えてますが、必ず寿命が延びていくと、必ず少子化が起こり、同じ高齢化の問題に直面します。ソリューションを我々が提供する。国内のために作ったものが、将来国際的に展開することによってリターンを得る。原発もそうですよね。各国が全部直面する問題ですから。これをどう解決するか。これを自然エネルギーにどう変えていくか。日本が率先してもっともっと推し進めることによって、それによって世界に先んじて、世界の未来はニッポンにあるんだと、しかもそれをそれをうまく処理してる、うまくこれを回してるんだということを見せてあげることによって、これがビジネスモデルになっていきます。

蟹瀬見える未来も出るっていうのをどれだけグローバルの場で提供できるか、これが10年後に必要なことでしょうね。

夏野治安、コミュニティの強さはいくら日本が弱くなったといっても、世界的に見れば圧倒的に良いですね。ご飯が美味しいなんて言うのも、なかなか得られないことなんですよ。

蟹瀬いっぱいいいものがある、これをきちんとプロデュースして世に出していくリーダーシップが今ちょっと足りないですね。

夏野リーダーがいないんじゃなくて、リーダーの選び方に問題があるので、ちゃんと投票はしましょう。少なくとも株主として意見をいいましょう。こういうことをやっていくだけで、僕は簡単に直せるんじゃないかと思います。

蟹瀬お話を伺ったら元気が出てきました。どうもありがとうございました。

夏野自分はこれだったらやる気になるとか、寝ずに頑張れることを見つけられた人が幸せなんですよ。大変だけど。やりたいと思う事を見つけるためにずっと生きてきて、ずっと生きていくんです。もちろん、年を取ってなんか違うことをやりたくなったりする。あるいは一つのことを成し遂げたら、次の目標が出てくる。これの連続なので、やりたいことを見つけるためのプロセスなんです、人生って。

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出演者情報

  • 夏野 剛
  • 1965年
  • 神奈川県
  • 早稲田大学

企業情報

  • 慶応義塾大学
  • 放送日 2012.12.02

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